アンダルシアの夜

何年か前のある日 ピアニストのKさんから電話が入りコンサートでカルメンを歌ってほしいと
私は音大の声楽科でアルトでした。講座でオペラの重奏をとってました。ところがオペラの主役はほとんどがソプラノ この講座でも意地悪な役かおばあさん役 発表会でも衣装は地味だったような 途中で断念してしまった。
主役がアルトといったらカルメン 歌ってみたかった ジャズバンドでカルメンをコンサートでやるそうなのでオペラ歌手ではだめだということで指名してくれた (Kさんも確か国立の先輩でクラシックから)
嬉しい カルメンは舞台はスペインだけど フランス語!!第2外国語はフランス語をとってたが、ただ声楽の担任の先生がフランス歌曲の方だったので先生の指示でした。興味もなかったし
試験で「星の皇子さま」が出るので本読んで山かけしてはずれCだったような 
早速二期会のオペラ歌手の友達にカナがふってある譜面を送ってもらい 数曲の中から勿論ハバネラと私の好きな美しい旋律のセギリー二ァを選曲 
でも日本語とイタリア語は母音と子音でなんとかなるがフランス語は独特 CDを聴きながらなんとか暗記 半年かかったような気がする 
バンド編成はリズムセクションにギター ヴァイオリン フルート だったかな 
普通オペラというのは自分のキーに移調してはいけない が ジャズのコンサート 原調だと完璧オペラになってしまう ビゼーさんごめんなさいとカルメンの雰囲気漂わせながら キー下げちゃいました
ホールのコンサートは慣れてるし好きなはず でも この日は舞台の裾でドキドキ 歌詞忘れたらどうしようというのと 途中で変拍子になるとこらがある 間違えたらずれてしまう 
イントロが始まった真赤なカルメンをイメージしたドレスのすそひらひらさせ踊りながら出ていった カルメンになりきったつもり カルメンのオペラは何度も見ている振舞い方も動きが会った方が 
2曲無事に歌い ほっ 後の曲は英語なので大丈夫 しかしカナで覚えた歌詞は抜けるのも早い 結局二度と歌わないせいもあるのかな  

その後ジャズ ミート クラシックという横浜美術館で行われたコンサートにも参加(それは今資料が見つからないので後に